【検証】BTO電源のブロンズとゴールドの違い。MMORPG放置勢にGold以上を推す絶対的な理由

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BTOパソコンの注文時、迷うのが「電源は標準のブロンズ(Bronze)でいいの?それともゴールド(Gold)にすべき?」という疑問ですよね。

実は私も過去に「数千円の差だしブロンズでいいや」と妥協していた時期もありましたが、あとでGOLDにしておけばよかったと後悔したことがありました。
半導体業界に10年以上いるプロとして断言しますが、MMOを長時間放置する人がBronzeを選ぶのは、将来の故障リスクを買うのと同じです。

この記事では、絶対に後悔しない電源選びをするために、以下の疑問に【独自の実測データ】でズバリ答えます。

  • ブロンズとゴールドの「本当の違い」
  • MMORPGの実プレイ・放置時の消費電力(複数タイトルで計測)
  • ゴールドにすると「電気代」で元は取れる?

数千〜数万円の選択でPCの寿命が大きく変わる「電源の真実」を、さっそく見ていきましょう!

目次

電源のブロンズやゴールドは「電源効率のランク」

電源ユニットの役割としては、コンセントの交流100Vをパソコンの部品で使う直流12V等に変換する役割を担っています。
電源ユニットの「ブロンズ」や「ゴールド」は、電力効率を示すランクであり、ランクが高いほど効率的に電力を供給します。
一般的には「BRONZE」や「GOLD」がBTOのパソコンで採用されていることが多い傾向にあります。

名称スタンダートブロンズシルバーゴールドプラチナチタン
画像
10%負荷90%
20%負荷80%82%85%87%90%94%
50%負荷80%85%88%90%92%96%
100%負荷80%82%85%87%89%91%

上記の表で、20%負荷というのは例えば600Wの電源を搭載しており、120W程度の消費電力であれば、ちょうど20%程度なので、BRONZEなら82%の効率で変換ができ、GOLDなら87%に変換ができます。残りの18%(BRONZE)や13%(GOLD)のほとんどが熱で消費されていきます。
そのため、電源ユニットの中身は熱で劣化が促進される半導体の部品の集まりでできていることから、変換効率の高いほうが、熱になりにくく、その分、長持ちもしやすいですし、必要な電力も抑えられることになります。

それでは次に実際にMMORPGをプレイする場合にどのくらいの電力が消費されているのかを実測で見ていきます。

【実測】MMORPGで消費される電力を計測

MMORPGには通常プレイをする他に、「放置要素」が存在します。
そのため、人によっては24時間パソコンをつけっぱなしというふうにする方もいます。
次に実プレイ時と放置時の双方でどのくらい電力を消費しているのかを計測してみます。

検証機紹介
項目【検証機①】普及帯の基準環境【検証機②】次世代の基準環境
CPUCore i5 13500Ryzen 7 9800X3D
GPURTX 3060 (12GB)RTX 5070
メモリDDR4 32GBDDR5 32GB
電源750W GOLD850W GOLD

【独自検証①】実際にプレイ時の消費電力は?

9つのMMORPGで、実際にキャラクターを動かして狩りや戦闘を行った際の「システム全体の平均消費電力」を測定しました。

▼ 【実測】実プレイ時の平均消費電力(W)

ゲームタイトル検証機①(Core i5 + RTX 3060)検証機②(Ryzen 7 + RTX 5070)
黒い砂漠(重量級3D)251W281W
ファイナルファンタジーXIV(3D)175W238W
マビノギ119W159W
ツリーオブセイヴァー116W149W
メイプルストーリー108W138W
ラグナロクオンライン88W134W
テイルズウィーバー106W121W
レッドストーン96W118W
ル・シエル・ブルー・クレール86W113W
【技術解説】実測データから見えたハイエンド機の「燃費の悪さ」

実測データを見ると、3Dでも2Dでも「ハイエンド機(検証機②)の方が常に数十W多く電力を消費している」ことが分かります。

黒い砂漠のような重い3Dゲームで電力が高くなるのは当然です。高画質・高FPSを出すためにパーツが全力で働いているため、これは「性能に見合った健全な消費」と言えます。

しかし残酷なのは、マビノギやメイプルといったグラボがほとんどサボっているような軽い2Dゲームでも、ハイエンド機は常に20〜60W多く電力を消費し続けているという点です。

性能を持て余しているはずの軽いゲームで、なぜこれほど無駄な電力を食うのか?これには以下の要因が絡んでいます。

  • システム全体の基礎電力(ベースライン)の高さ ハイエンド機は、強力なCPUや上位マザーボードなど、ただPCを起動・維持しているだけでもミドルクラス機より多くの電力を消費します。(大排気量のスポーツカーが、アイドリング状態でもガソリンを多く消費するのと同じです)
  • 古いゲームプログラムとの相性 最新のCPU設計であっても、古いゲームの処理を省電力で効率よくさばけるとは限らないため、余分な力を使ってしまいます。

結論として、ハイエンド機は「ただ息をしているだけでも基礎電力が高い」ため、軽いゲームや放置プレイにおいては無駄な電力を食い続ける(=燃費が悪い)という事実が推測できます。

【独自検証②】放置時の消費電力は?

次に放置が必要となるタイトルに絞って、放置時の電力を計測してみました。

▼ 【実測】放置時の平均消費電力(W)

ゲームタイトル検証機①(Core i5搭載)検証機②(Ryzen 7搭載)
黒い砂漠
(釣り、調教、カカシ修練などで最小化)
63W113W
メイプルストーリー
(経験値イベント等で最小化)
90W84W
テイルズウィーバー
(露店放置で最小化)
89W87W
レッドストーン
(露店放置で最小化)
93W91W
ツリーオブセイヴァー
(露店放置で最小化)
85W88W
ル・シエル・ブルー・クレール
(2垢放置狩りで最小化)
82W82W
上記全部放置85W144W
【技術解説】なぜPCによって放置時の電力がこんなに違うのか?

先ほどの実測データを見て、「グラボの性能が違うからじゃないの?」と思った方もいるかもしれません。しかし、実は違います。

ゲーム画面をタスクトレイに最小化している間、実はグラフィックボード(GPU)の3D描写処理はストップしており、GPU自体はほとんど電力を消費していません。

では、放置中に何が電力を食い続けているのか?
それは「裏でゲームのシステムやサーバーとの通信を維持し続けているCPU(とメモリ)」です。

ここで決定的な差を生んだのが、CPUの設計(アーキテクチャ)の違いです。

  • 検証機①(Intel Core i5 13500)の勝因:
    このCPUには、裏作業を低電力でこなすための「Eコア(高効率・省エネコア)」が8個も搭載されています。ゲームを最小化すると、システムは「これは裏作業だな」と判断し、この省エネコアに処理を丸投げします。メインの強力なコアは完全に休ませることができるため、消費電力を60W台まで劇的に下げることに成功しています。
  • 検証機②(AMD Ryzen 7 9800X3D)の弱点:
    一方で、Ryzen 9800X3Dはゲーム性能に特化した現行最強クラスのCPUですが、Intelのような「省エネ専用のコア」を持っていません。すべてが強力なメインコアで構成されているため、最小化時の軽い裏作業であっても、強力なコアを叩き起こして処理せざるを得ません。これがそのまま、100Wを超える消費電力の高さに直結しているのです。

つまり、「最新で高性能なゲーミングPC(特にAMDのRyzen搭載機)を使っている人ほど、MMOを放置した際の消費電力は高くなりやすい(=無駄な熱を持ちやすい)」という残酷な事実が、この検証結果から浮かび上がってきます。

電気代だけでアップグレード費用は回収できる?

先ほどの実測結果をもとに、実際の電気代をブロンズとゴールドで比較してみましょう。

ここでプロの視点として、一つ重要な前提をお伝えします。
今回の実測で得た数値は、効率の良いGOLD電源でコンセントから吸い上げた電力です。
これを効率の悪いBRONZE電源に置き換えると、変換ロスが増える分、PCを動かすために「約5〜6%」余分な電力をコンセントから引っ張ってくる必要があります。

この「見えない無駄な電力(=すべて熱になる)」を正確に加味した上で、皆さんのプレイスタイルに近い以下の2パターンで年間の電気代差額を計算します。

  • ①【ライト層】1日4時間プレイ(放置なし)
  • ②【一般MMO層】1日4時間プレイ + 20時間放置(睡眠・仕事中)

自分がどちらのパターンに当てはまるか、想像しながら見てみてください。

電力単価条件

電力の金額は以下を使用します。

  • 1kWhあたりの電力単価=31円/kw(全国家庭電気製品公正取引協議会より(2024年8月調べ))

各家庭の電気契約によって1kWの単価は変わりますので、家庭の電気契約料金でご確認ください。

① 【ライト層】1日4時間プレイ(放置なし)

このPCの使い方としては、帰宅後に数時間だけ遊んで、寝るときはPCの電源落とす方たちです。1日4時間としていますが、実プレイ時間ではなく、起動している時間なので、モニターがゲーム画面で放置している場合の時間も含めています。

計算結果
プレイ時黒い砂漠
(RTX 3060)
黒い砂漠
(RTX 5070)
メイプルストーリー
(RTX 3060)
メイプルストーリー
(RTX 5070)
GOLD(測定値)251W281W108W138W
BRONZE(換算値)263.55W295.05W113.4W144.9W
差分(プレイ)12.55W14.05W5.4W6.9W
1日4時間の電力と料金(プレイ)50.2W
→1.56円
56.2W
→1.74円
21.6W
→0.67円
27.6W
→0.86円
年間料金(プレイ)568.01円635.90円244.4円312.29円

このPCの使い方であれば、仮に5000円で置き換え可能とした場合、黒い砂漠ユーザーなら約10年、メイプルのような2Dゲームだけなら約20年くらい使わないと元は取れない計算になりました。

②【一般MMO層】1日4時間プレイ + 20時間放置(睡眠・仕事中)

このPCの使い方は仕事や学校などで外出しているときは放置プレイをして、帰宅後はがっつりとプレイをするというスタイルです。

計算結果
放置時黒い砂漠
(RTX 3060)
黒い砂漠
(RTX 5070)
メイプルストーリー
(RTX 3060)
メイプルストーリー
(RTX 5070)
GOLD(測定値)63W128W90W84W
BRONZE(換算値)66.15W134.4W94.5W88.2W
差分(放置)3.15W6.4W4.5W4.2W
1日20時間の電力と料金(放置)63W
→1.953円
128W
→3.968円
90W
→2.79円
84W
→2.604円
年間の差分料金(放置)712.845円1448.32円1018.35円950.46円
年間の差分料金(合計)
(プレイ4時間+放置20時間)
1280.86円2084.22円1262.75円1262.75円

上記の結果から放置プレイをしてPCをつけていることが多い場合には年間で数千円の差があることがわかりました。
特にハイエンド機で重量級のMMORPGをプレイするのであれば、顕著に消費電力の差が出てきます。
UE5採用作品などを見据えたハイエンドPCであれば、塵も積もれば山となるため、電気代の観点からも「GOLD」を選択したほうがお得になります。

【重要】電気代で元が取れなくても「Gold」を推す最大の理由

計算結果を見て、「ライト層なら元を取るのに10年以上かかるし、ヘビー層でも数年はかかる。それなら初期費用の安いBronzeで十分じゃないか」と思った方もいるはずです。その感覚は決して間違っていません。

しかし、半導体を扱うプロの視点から、もう一つの重要な事実をお伝えさせてください。
それは、「数千円の差額は、電気代の回収目的ではなく『PCの寿命』を買うための保険である」ということです。

先ほどからお伝えしている通り、BronzeとGoldの「約5%の変換効率の差」は、すべて無駄な「熱」となって電源内部に留まります。
電源ユニットは熱に弱い電子部品(電解コンデンサなど)の塊であり、熱にさらされ続けることで確実に劣化が加速していきます。

「3年程度でPCを買い替える」という前提なら、Bronzeでも耐えられるかもしれません。
しかし、せっかく高いお金を出して買ったゲーミングPCです。「5年以上、できれば長く故障なしで使いたい」と考えますよね?

電源ユニットは、PCの中で唯一「故障した時に、グラフィックボードやマザーボードなどの高価なパーツを道連れにしてショートする危険性」を持っているパーツです。

たった数千円の投資で、PCケース内の無駄な発熱を抑え、高価なパーツが道連れになる恐怖から解放されるのであれば、プレイスタイルに関わらず「Gold」にしておいて絶対に損はありません。

まとめ:迷ったら「Gold」

電源ユニットは、PCの全パーツに血液(電力)を送る心臓です。
「初期費用を数千円抑える」ことと「数年後の故障リスクを避ける」こと、どちらが大切かは明白ですよね。

長時間の放置をするMMOゲーマーならGold以上の電源は「必須装備」だと断言します。
グラボやCPUの性能だけでなく、「電源のランク」にもしっかりと目を向け、安心できる最高のMMOライフを手に入れてください。

【厳選】MMO放置勢の「最終回答」となるゲーミングPC

ここまで解説した通り、MMOをプレイ・放置するなら「基礎電力の理解」と「GOLD電源」が絶対に欠かせません。

では、実際にこれから新しくPCを買うならどれを選ぶべきか?

以下の記事では、当サイトで検証した電力問題や、長時間の放置にも耐えられる「GOLD電源を標準搭載(またはカスタマイズ可能)なMMO向けPC」だけを、プレイスタイル別に厳選してまとめています。

「2Dゲームの放置メイン」の方から「UE5を見据えた最新ハイエンド機」を探している方まで、PC選びで失敗したくない方はぜひこちらの記事もチェックしてください。

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Semicta(セミクタ)
自作PC歴の長いMMOプレイヤー。
コツコツとキャラを育成し、装備を更新していくプレイスタイルが好き。
過去に半導体業界でデータ計測や評価に携わっていた経験から、PCパーツを雰囲気ではなく「理屈と検証」で評価するのが基本スタンス。
「重いMMOをいかに快適に遊ぶか」をテーマに、プレイヤー視点でのハードウェア選びや設定の最適解を発信しています。
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