電源ユニットとは?種類と選び方、80PLUS認証・容量・おすすめモデルまでわかりやすく解説

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【電源ユニット:基礎知識】電源ユニットとは?種類と80 PLUS認証とは?
Power Supply

こんにちは!パソコン歴20年以上のセミクタです。

突然ですが、あなたはPCの電源ユニットがどれほど重要なパーツかご存じでしょうか?

電源ユニットはPC全体に電力を供給する縁の下の力持ち
ここが安定していないと、ゲーム中のフリーズやパーツ故障の原因になることもあります。

この記事では、自作PCやゲーミングPCに最適な電源ユニットを選ぶために、基礎知識・種類・選び方・おすすめモデルまでわかりやすく解説します。
読めば、自信を持ってあなたのPCにぴったりの電源を選べるようになります。

目次
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電源ユニットとは?PCを動かす「心臓部」の役割

電源ユニットは、コンセントから100Vの交流電流(AC)を12Vや5Vなどの一定の直流電流(DC)に変換し、PCの各パーツへ安定した電力を供給する重要なパーツです。
マザーボード、CPU、GPU、ストレージなどの全てがこの電源から電力を受け取って動作しています。

もし電源が不安定だと、動作のフリーズやパーツの故障につながる可能性もあります。
そのため、電源ユニットは「PCの心臓部」とも呼ばれ、安定性や信頼性が何よりも重視されるパーツなのです。

電源ユニットの仕組みと基本構造

電源ユニットの内部では、家庭用のAC電源をDC電源に変換し、+12V・+5V・+3.3Vといった複数の電圧を生成しています。
これらの電圧ラインはそれぞれ異なるパーツに供給され、PC全体が安定して動作するよう制御されています。

また、OCP(過電流保護)、OVP(過電圧保護)、SCP(短絡保護)などの保護回路が搭載されており、
異常が発生した場合にはPCを守る役割も担っています。

電源ユニットの種類(ATX / SFX / TFXなど)と用途の違い

電源ユニットにはサイズ(フォームファクタ)の違いがあります。

ATX電源ユニット|最も標準的で拡張性が高いタイプ

ATX電源は、最も一般的なサイズの電源ユニットで、中型〜大型(ミドル/フルタワー)PCケースに広く採用されています。
容量のバリエーションが豊富で、ハイエンドGPUを搭載したゲーミングPCにも最適で、ゲーミングPCならATX電源ユニットを選択するのがベストです。
冷却性能・安定性・耐久性に優れ、長く使えるモデルが多いのも特徴です。

  • サイズ:約150 × 140 × 86mm
  • メリット:大容量モデルが多く、冷却性能が高い
  • 注意点:ケースが対応していないと設置できない
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SFX電源ユニット|コンパクトなゲーミングPC向け

SFX電源は、Mini-ITXや小型ケースに対応した省スペース設計の電源ユニットです。
ATXよりも一回り小さく、狭いケース内でも取り回しやすいのが特徴。

  • サイズ:約125 × 100 × 63.5mm
  • メリット:省スペース構成に最適
  • 注意点:価格がやや高めで、容量もATXより少なめ

TFX電源ユニット|スリムタワー・省スペースPC向けの細長タイプ

TFX電源は、スリムタワーや省スペース型デスクトップPC専用の細長い電源ユニットです。
主にメーカー製PCや業務用PCに採用されており、静音性と省エネ性能を重視した構造が特徴。

自作PCでは採用例が少ないものの、スリムケースで自作したい人には貴重な選択肢です。

  • サイズ:約85 × 65 × 175mm(細長い形状)
  • メリット:スリムケース専用設計、省エネ性が高い
  • 注意点:対応ケースが限られる、容量は最大400〜500W程度

ゲーミングPCはATX電源が主流

主な種類は上記に示した通りで、まとめると以下になります

種類特徴主な用途
ATX一般的なサイズ。高出力・安定性に優れるゲーミングPC、自作PCの主流
SFX小型で省スペース設計Mini-ITXケース、小型ゲーミングPC
TFX細長くスリム省スペースデスクトップや業務用PC

PCケースによって対応するサイズが異なるため、ケースに合った電源を選ぶことが重要になります。
しかし、自作PCやゲーミングPCを組む場合、Mini-ITXなどのかなり小さめのケースを使用しない限りはATX電源一択になります。
BTOパソコンの殆どはATX電源を搭載しているところがほとんどで、一部の小型PCでのみSFXなどの省スペース型の

ケーブル構成の違い|フルモジュラー式・セミモジュラー式・直結式

電源ユニットは、ケーブルの接続方式によっても大きく分けられます。
主に「フルモジュラー式」「セミモジュラー式」「直結式(ノンモジュラー)」の3種類があり、
それぞれに配線のしやすさ・見た目・価格といった特徴があります。

ここでは各タイプの違いと、どんな人におすすめかを紹介します。

フルモジュラー式|すべてのケーブルが着脱可能でスッキリ配線

フルモジュラー式は、すべてのケーブルを自由に取り外しできるタイプです。
必要なケーブルだけを接続できるため、ケース内部の配線をスッキリまとめやすく、
エアフロー(通気性)や見た目を重視するゲーミングPCユーザーに人気です。

  • 特徴:すべてのケーブルが着脱式
  • メリット:配線が整理しやすく、メンテナンス性が高い
  • デメリット:価格はやや高め
フルモジュラー式おすすめモデル

「ケーブルをスッキリまとめたい方や、ケース内の見た目を重視する方におすすめ」

セミモジュラー式|主要ケーブルは固定でコスパに優れるタイプ

セミモジュラー式は、主要なケーブルのみ固定されており、他は着脱可能なタイプです。
主にマザーボードやCPU用のケーブルが直結されており、GPU・ストレージ用は取り外し可能。
コスパと配線のバランスを取りたい人に向いた構成です。

  • 特徴:主要ケーブルのみ固定、他は着脱式
  • メリット:コスパが良く、必要最低限の配線にできる
  • デメリット:完全な自由度はフルモジュラーに劣る
セミモジュラー式おすすめモデル

「コストを抑えつつ、配線もスッキリさせたい方におすすめ」

直結式(ノンモジュラー)|低価格だが配線が多く非推奨

直結式(ノンモジュラー)は、すべてのケーブルが電源ユニットに固定されたタイプです。
価格が安い反面、使わないケーブルもそのままケース内に残るため、
通気性の悪化や見た目の悪さにつながりやすく、ゲーミングPCにはあまり向きません。

  • 特徴:ケーブルがすべて固定
  • メリット:価格が安い、初心者向けPCに採用例が多い
  • デメリット:配線がごちゃつき、エアフローや見た目が悪くなる
直結式(ノンモジュラー)おすすめモデル

「予算を最優先したい・シンプルな構成のビジネスPC向け」

どれを選ぶべき?|見た目と冷却を重視するならモジュラー式一択

最近のPC構成では、M.2 SSDなどマザーボードに直接装着するストレージが主流になっています。
そのため、SATA電源などのケーブルをほとんど使わないケースも多く、
不要な配線を減らせるモジュラー式の電源が圧倒的におすすめです。

特にゲーミングPCでは、配線整理=冷却効率アップにもつながります。
余ったケーブルを押し込むと通気性が悪化し、最悪ショートの原因になることもあるため、
安全面でもフルモジュラー式・セミモジュラー式が安心です。

電源ユニットの選び方|容量(W数)と80PLUS認証をチェック

ゲーミングPCを組むうえで、電源ユニットの選び方は非常に重要です。
見た目や価格だけで選んでしまうと、動作が不安定になったり、最悪の場合パーツを壊してしまうリスクもあります。
ここでは「電源容量(W数)」と「80PLUS認証」の2つの観点から、最適な選び方を解説します。

電源容量(ワット数)は余裕を持たせるのが基本

電源ユニットの出力(W:ワット数)は、搭載するCPUやGPUの性能によって必要な容量が変わります。
一般的な目安は以下の通りです。

構成の目安GPU例推奨電源容量
エントリークラスRTX 3050 / RTX 5050 / RX 6500 XT 500W前後
ミドルクラスRTX 4060 / RTX 5060 / RX 7600600W〜650W
ハイエンドRTX 4070 Ti / RX 7900 XT750W〜850W
ウルトラハイエンドRTX 4080 / 40901000W前後

電源容量は「ギリギリ」よりも「余裕を持たせる」のがポイントです。
PCはゲームや配信、AI処理など、負荷によって瞬間的に消費電力が変化します。
そのため、合計消費電力の1.7〜2倍ほど余裕を持たせた電源を選ぶと安定します。

また、将来的にグラボをアップグレードする予定がある場合は、最初から少し大きめの容量を選ぶのが無難です。

80PLUS認証とは?効率の良い電源を選ぼう

電源ユニットには「80PLUS認証」という変換効率を示す国際規格があります。
これは「コンセントから供給された電力のうち、どれだけを効率的にPCパーツへ供給できるか」を表すものです。
効率が高いほど、発熱が少なく・電気代が安く・寿命も長くなります

名称スタンダートブロンズシルバーゴールドプラチナチタン
画像
特徴最低基準コスパ重視高効率性能・価格
バランス良い
高品質
静音
最高クラス
省電力
10%負荷90%
20%負荷80%82%85%87%90%94%
50%負荷80%85%88%90%92%96%
100%負荷80%82%85%87%89%91%

おすすめは「80PLUS GOLD」以上
GOLDクラスなら効率が高く、静音性や発熱のバランスにも優れているため、
長期的に安定したゲーミング環境を維持できます。

容量と効率のバランスで最適なモデルを選ぼう

電源ユニットを選ぶ際は、容量(W数)と効率(80PLUS認証)の両方を考慮することが重要です。
電源は、常に定格の50〜70%で動作している状態が最も効率が良く、静音性や寿命にも良い影響があります。

一般的なゲーミングPCでは600〜750W程度で十分ですが、搭載するCPU・GPU・ストレージなどの構成によって必要な電力は変わります。そのため、電源容量は計算して選ぶことが推奨されます。

電源容量は、パーツ構成を入力するだけで簡易的に計算できるオンライン計算サイトを利用すると便利です。計算結果をもとに、余裕を持たせた容量を選ぶと安心です。

例えば、計算結果が300Wの場合は、将来的な増設も考慮して600W〜750Wの電源を選ぶのが理想です。
目安としては以下の通りです。

  • 使用電力目安が約400W → 750W(80PLUS GOLD)クラス
  • 使用電力目安が約450W → 850W(80PLUS GOLD〜PLATINUM)クラス

このように、計算結果より約1.7〜2倍程度の電力として余裕を持たせることで、安定した動作と長寿命を両立できます。

静音性・冷却・耐久性も見逃せないポイント

電源ユニットを選ぶ際は、出力や効率だけでなく「静音性・冷却性・耐久性」も重要です。
長時間プレイするゲーミングPCでは、これらの要素が快適さと寿命に大きく関わってきます。

静音性の違い

電源ユニットの多くは内部に冷却ファンを搭載しており、その設計によって静音性が変わります。

  • 静音モデル:大型ファン+低回転設計で動作音が少なく、常時安定した静音環境を実現。
  • ファンレスモデル:完全無音で動作しますが、ケース内温度が高い環境では非推奨。

静音重視なら「大型ファン搭載のセミファンレスモード対応モデル」を選ぶのが理想です。
一定温度以下ではファンが停止するため、アイドル時はほぼ無音になります。

耐久性と品質を左右する部品

電源の寿命は内部パーツの品質によって大きく変わります。
特に注目したいのが日本製コンデンサ105℃対応部品を採用しているモデルです。
これらは高温・長時間の使用でも安定動作し、経年劣化にも強いのが特徴です。

信頼できる電源ユニットメーカー

電源ユニットは見た目では品質を判断しづらいため、
メーカーの信頼性と実績で選ぶことが非常に重要です。
以下は、国内外で高い評価を得ている代表的なブランドです。

メーカー特徴
Corsair高品質・長期保証・ゲーミングPCとの相性◎
Seasonic老舗ブランド。安定性・静音性ともにトップクラス
Cooler Masterコスパと品質のバランスが良く初心者にもおすすめ
玄人志向国内で入手しやすく、コスパ重視モデルが豊富
Antec / Super Flower中級〜上級者に人気の高品質ブランド

おすすめモデル一例

【PR】Corsair RM750e(80PLUS GOLD):静音・高効率で人気の定番モデル

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【PR】玄人志向 650W KRPW-BK650W/85+:コスパ重視

よくある質問(Q&A)

定格出力より大きい電源を使っても問題ありませんか?

問題ありません。むしろ余裕のある電源ほど安定性が高く、負荷時の発熱も少なくなります。
ただし、必要以上に大容量(例:1000W超)を選ぶとアイドル時の効率が下がることもあるため、合計消費電力+200〜350Wを目安に選ぶと最適です。

80PLUS認証がない電源は使ってはいけませんか?

避けるのが無難です。80PLUS認証がない製品は効率や安全性の保証がなく、ノーブランド品では過電流保護や温度制御が不十分なものもあります。安全性と信頼性を考えると、80PLUS BRONZE以上の電源を選ぶのがおすすめです。

電源ユニットの寿命はどのくらい?

一般的には5〜7年が目安です。高品質な日本製コンデンサを採用したモデルなら8〜10年使えることもあります。
長期間使う予定なら、GOLD以上の高品質モデル+定格50〜70%運用が理想です。

まとめ|安定した電力でPCを長く快適に使おう

電源ユニットは、PCの安定性・静音性・寿命に直結する重要パーツです。
本記事で解説した内容を踏まえると、電源選びでは以下のポイントを押さえるのが理想です。

  1. 余裕のある容量を選ぶ
    • 定格出力の50〜70%程度で運用できる容量が最適
    • ゲームや配信などの高負荷にも対応し、将来的なアップグレードにも安心
  2. 効率の良い電源(80PLUS認証)を選ぶ
    • GOLD以上がおすすめ
    • 高効率モデルは発熱や騒音が少なく、電気代や寿命にも良い影響
  3. 信頼できるメーカー製を選ぶ
    • Corsair、Seasonic、Cooler Master、玄人志向、Antec / Super Flowerなど
    • 日本製コンデンサや高耐久部品を使ったモデルを選ぶと長期使用も安心
  4. ケーブル構成にも注目
    • フルモジュラー式・セミモジュラー式なら、配線がスッキリし冷却効率も向上
    • 直結式は低価格向けだが、見た目やエアフローの観点でゲーミングPCには非推奨

おすすめモデル一例

特にゲーミングPCや自作PCでは、「容量に余裕を持たせる」+「高効率・高品質モデルを選ぶ」 の組み合わせが最も安心です。
容量・効率・信頼性・ケーブル構成の4点を意識することで、長く安定して使えるPC環境が作ることができます。

玄人志向 650W KRPW-BK650W/85+:コスパ重視

コスパ重視でフルモジュラー、初めての自作PCにも最適

Corsair RM750e(80PLUS GOLD):静音・高効率で人気の定番モデル

高効率・静音・長期保証で定番のゲーミングPC向けモデル

Seasonic FOCUS GX-750(80PLUS GOLD):信頼性・静音性ともに高評価

安定性と静音性に定評がある老舗ブランドの人気モデル

是非、電源の知識をつけて、自分自身にとって最適な電源を見つけてみてください。

それでは!良きMMOライフを!

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