こんにちは!セミクタです。
最近はポータブルゲーミングデバイスが話題に上がっていますが、MMORPGで果たして使えるのだろうかと疑問に思っている方も多いです。
実際に筆者自身もポータブルゲーミングデバイスを買ったものの数ヶ月以上、使い道に困り、買ったのを後悔していました。
しかし、色々と検討や試してみることで実はMMORPGでかなり使える事がわかったときは衝撃でした。
一部使いづらい部分もありますが、いつでもどこでも、PC向けのMMORPGをプレイできるのは大変魅力的ですので、本記事を最後まで確認していただき、MMOライフを満喫していただければ幸いです。
ASUS ROG Ally Xとは?基本スペックと特徴
![]() ASUS公式より引用 | |
名称 | ASUS ROG Ally X (2024) |
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OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | AMD Ryzen™ Z1 Extreme プロセッサー |
GPU | AMD Radeon™ グラフィックス (最大8.6TFlops FP32) (CPU内蔵) |
表示機能 | 7.0型ワイドTFTカラー液晶 1,920×1,080ドット グレア タッチパネル搭載 リフレッシュレート:120Hz |
メモリ | 24GB LPDDR5X-7500 オンボードメモリのみ |
ストレージ | SSD 1TB (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) |
電源 | Type-C/65W ACアダプター (20V/3.25A) 付属してます |
重量 | 約678g |
サイズ (突起部除く) | 幅280.6mm×奥行き111.3mm×高さ24.7~36.9mm ※ ※ スティック先端からの厚さは45.05mmです。 |
ASUS ROG Ally Xは、携帯型ゲーミングPCの中でも特に高性能なモデルです。
AMD Ryzen Z1 ExtremeプロセッサーとRadeon RDNA3 GPUを搭載し、最新の3D MMORPGから軽量な2D作品まで幅広く対応できます。メモリは24GB、ディスプレイはフルHD解像度で、MMORPGを快適に遊ぶ環境が整っています。
ストレージは1TBを搭載していますが、複数タイトルをインストールする場合はやや不足を感じるかもしれません。外出先で遊ぶ際は、よくプレイするゲームを絞り込み、日頃から整理しておくと安心です。
最大の魅力は「Windows 11搭載」である点です。Steam OSベースの機種のように対応ゲームが限定されることはなく、PCで遊べるMMORPGなら基本的にすべてプレイ可能。さらに、コントローラー一体型のデザインにより、据え置きPCの利便性と携帯ゲーム機の手軽さを両立しています。Nintendo Switchやスマホのような専用機の制限もないため、PCタイトルをそのまま持ち運んで楽しめるのが大きな強みです。
ASUS ROG Ally XでMMORPGをプレイするメリット/デメリット
ASUS ROG Ally X (2024)でMMORPGをプレイするメリット/デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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外出先やベッドの上でもMMORPGがプレイ可能 スティックやボタンが多く、背面ボタンでショートカットも充実 周辺機器に接続すれば、ゲーミングPCとしても使用可能 バッテリーケアモードに対応 | ストレージが1TBで少ない チャットが打ちにくい ずっと持っていると疲れる 価格が高い |
✅ メリット1:外出先やベッドの上でもMMORPGがプレイ可能
ポータブルゲーミングデバイスとしての1番のメリットは、外出先やベッドの上でもMMORPGをプレイできることです。
外出先の部屋とかホテルだとかではノートパソコンでもいいかもしれませんが、移動中やベッドの中となると、やはりポータブルゲーミングデバイスが優勢になります。
特にコントローラーで操作する(操作できる)ようなMMORPGをプレイされているのであれば、ノートパソコンよりもかさばらずに、持ち運びが便利です。
✅ メリット2:スティックやボタンが多く、背面ボタンでショートカットも充実
ASUS ROG Ally Xは背面ボタンを押すことで、それ以外のボタンに2つの役割を与えることが可能です。
そのため、バフやマウス操作のときだけ、背面ボタンを押しながら操作して、通常戦闘のときは背面ボタンを押さずに操作するということができます。
✅ メリット3:周辺機器を接続すれば、ゲーミングPCとしても使用可能
周辺機器として、キーボードやマウス、モニタなども接続することで、ポータブルゲーミングデバイスがゲーミングPCのように使用することも可能となります。
しかし、ASUS ROG Ally XにはHDMIの接続などはありませんので、USB3.0からHDMIやDisplay Portへの変換ケーブルを用意する必要があることに注意は必要です。
✅ メリット4:バッテリーケアモードに対応
「バッテリーケアモード」とは、バッテリーを長持ちさせるための機能です。
充電を80%で止め、以降はバッテリーを介さずに直接ゲーミングPCへ給電する仕組みになっています。
これにより、バッテリーが満充電状態で常に電圧がかかって、劣化が進むことを防ぐことができます。
⚠️ デメリット1:ストレージが1TBのみで拡張性に限りがある
ASUS ROG Ally Xは、1TBモデルのみが販売されています。複数のMMORPGや大容量ゲームをインストールするユーザーにとっては、容量不足を感じる場面もあります。
本体上部にはmicroSDカードスロットが搭載されており、容量を拡張することは可能です。
ただし、microSDカードの転送速度は本体ストレージより遅いので、ゲームの直接インストールや高負荷プレイには最適ではありません。そのため、スクリーンショットや録画データの保存先として活用し、本体ストレージの空きを確保し、本体ストレージにゲームをインストールしましょう。
⚠️ デメリット2:チャット入力がしにくい
ASUS ROG Ally Xには物理キーボードが搭載されていないため、文字入力は画面上の仮想キーボードを使う必要があります。
仮想キーボードは画面の大部分を占有するため、チャット欄が隠れてしまい、快適に会話しづらいことがあります。
そのため、チャットを多用するプレイスタイルの方には使い勝手がやや悪く感じられるでしょう。
⚠️ デメリット3:長時間のプレイで腕が疲れやすい
ASUS ROG Ally Xの重量は678gで、ニンテンドースイッチ(約398g)と比べておよそ1.7倍の重さがあります。
プレイスタイルにもよりますが、本体を手に持ち続けると腕や手首に負担がかかり、長時間プレイでは疲労を感じやすくなります。
⚠️ デメリット4:価格が高い
ASUS ROG Ally Xの定価は139,800円(税込)で、ポータブルゲーミングデバイスとしては高価な部類に入ります。
ただし、その分、性能や機能が充実しており、「どこでもMMORPGを快適に遊びたい」というニーズにはしっかり応えてくれる製品で、コストパフォーマンスは大変高いです。

実際の動作検証:MMORPGの快適度
ここでは実際にASUS ROG Ally Xを使って、できる限り長くプレイできるような設定で、MMORPGを動作検証してみました。
FF14(ファイナルファンタジーXIV)

- 稼働時間:約4時間
- 画面設定:フルウィンドゥモード、解像度はフルHD
- 画質設定:標準品質(ノートPC)
- 本体設定:サイレントモード(13W)
- 操作感:コントローラー対応で快適操作
フルウィンドウモードかつ、フルHDの解像度で、画質は標準品質(ノートPC)で検証しました。
ダンジョンや街中でも快適で、バッテリー駆動では約4時間前後。
操作感としては、FF14がコントローラで操作が可能で、インターフェースもコントローラーで操作が可能なので、不自由なく操作が可能です。
コントローラーのショートカットはスロットを切り替えて使用する形式なので、右手が多ボタンマウス、左手が左手デバイスで慣れている方にとっては、少々ショートカットが扱いづらいですが、慣れてくると、快適にプレイが可能です。
最近は、日課でやることが多く、パソコンの前にずっと座っていられないことも多いと思いますので、ポータブルゲーミングデバイスでFF14がプレイできると、日課ははかどります。
一方でやはりチャットはしにくいので、新規ダンジョンやクランコンテンツなど複数人で楽しむコンテンツをプレイする場合はパソコンでプレイすることをオススメします。


黒い砂漠

- 稼働時間:約4時間
- 画面設定:全画面モード、解像度はフルHD
- 画質設定:テクスチャー品質「Low」、画質設定「最適化モード」
- 本体設定:サイレントモード(13W)
- 操作感:コントローラー対応で快適
画質設定はテクスチャ品質を「Low」、画像設定を「最適化モード」とし、本体はサイレントモード(13W)で消費電力を抑えています。
この条件で検証した結果、約4時間ほどプレイ可能でした。フレームレートは40~50fps前後で推移し、完全に滑らかとまではいきませんが、大きな支障なく遊べるレベルです。途中でカクつく場面はあるものの、狩りや移動には十分対応できました。
3D MMORPGはGPU負荷が高く、その分消費電力も大きいため、プレイ時間は4時間程度となります。ただし、この時間であれば移動中や就寝前の空き時間に数時間プレイするにはちょうどよい長さです。
操作面では、『黒い砂漠』はコントローラーに対応しているため、基本的な操作はすべてコントローラーで行えます。PC版と比べるとUIや操作感が異なり、最初は少し慣れが必要です。PCでは複数キーを組み合わせてスキルを発動しますが、コントローラーはボタン数が限られているため、操作がシンプルになる一方で複雑なアクション時に戸惑うことがあります。
しかし、慣れてしまえば直感的に操作でき、コントローラーに最適化された設計のおかげで快適にプレイできました。

メイプルストーリー

- 稼働時間:約7時間半
- 画面設定:フルウィンドウモード、解像度はフルHD
- 画質設定:デフォルト設定(初期化状態)
- 本体設定:サイレントモード(13W)
- 操作感:すべてのスキルを使用するのは難しいが、狩りをするには支障がない。ボスはPCの方が良い。
画質の設定としては2DのMMORPGなので、初期化状態での検証としています。
本体の設定はサイレントモード(13W)で消費電力は最小限となるようにしています。
以上の条件で確認した結果、約7時間半ほど稼働することができました。
操作感としては、メイプルストーリーはスキルをかなり使うことが多いので、コンボを繋いていく系職業はポータブルゲーミングデバイスは難しいですが、あまり多くのスキルを打たないような職業は全く影響なく狩りができるでしょう。
2025年にシーケンスの機能が実装されており、ボタン一つで複数のバフスキルをかけることができるようになったおかげでポータブルゲーミングデバイスでできる職業もぐーんと増えた印象です。

Tales Weaver

- 稼働時間:約7時間
- 画面設定:フルウィンドウモード、解像度は「1600×900」
- 画質設定:デフォルト設定(初期化状態+カメラFollow OFF)
- FPS制限:60fps
- 本体設定:サイレントモード(13W)
- 操作感:狩りをするだけなら問題なし。位置指定範囲スキルだと狩りが少し大変だが自己中心範囲なら楽。
画質設定としては2DのMMORPGなので、初期状態+カメラFollow OFFで検証しました。
本体の設定はサイレントモード(13W)で消費電力は最小限となるようにしています。また本ゲームはFPS制限が設定に無く、PC本体のFPS制限をMAXにしておくと不必要に消費電力が上がり、3DMMORPG並に電力を消費します。そのため、PC本体のFPS設定を60fpsに設定して、電力消費を抑えています。
以上の条件で確認した結果、メイプルストーリーと同様に約7時間程度持ちました。
操作感としては TalesWeaverの狩りでは範囲スキルを数個+バフ程度しか使用しませんし、アイテム数個であれば、コントローラーのボタンだけで事足ります。移動はクリック形式ですが、オートランにするテクニックがあるので、マウスはクリックせずとも動かすだけで移動が可能となるテクニックを使いました。
ボス戦などはアイテムをかなり複数使いますし、スキルのバフやデバフが多いキャラ(リーチェやマキシミンやティチエルなど)やイェフネンやリーチェやジョシュアのような別にスキルスロットがあるキャラクターはコントローラーではボタン数に限界があるので、ボス戦はパソコンでプレイするのが良いでしょう。
とはいえ、狩りだけを考えれば、使用するアイテムやスキルは限られるので、狩りだけをするだけであれば、十分です。最近はエタの成長のために大量の経験値を要するので、狩りが必須となっていますので、ポータブルゲーミングデバイスでプレイできると、レベル上げがはかどります。

携帯性と操作性の実際
操作性→ゲームプレイは快適、チャットは難あり
各MMORPGでゲームプロファイルが作成できるので、全てのゲームで操作を統一したり、各ゲームに合わせて最適化することも可能となっています。各MMORPGを起動するとそのゲームプロファイルが自動的に呼び出されます
本機はキーボードが外部に無いため、仮想キーボードでチャットを入力しなければならず、仮想キーボードも画面の半分程度を占める場合もあるので、ゲームをしながらチャットするのは大変難しいです。そのため、チャットもしたい場合には携帯できるキーボードなどが必須となってきます。
携帯性→どこでもプレイできるのは良いが、長期間プレイは疲れる
ASUS ROG Ally Xはネットさえ繋がっていれば、いつでもどこでもプレイできるのは大変評価が高いです。そのため、寝転がりながらやソファーでくつろぎながらなど、どこでも遊べます。
一方で、通常の携帯ゲーム機に比べ、重量が678gと重めのデバイスとなっているので、手を上げながら長時間プレイしていると、腕や手が疲れてくる場合があることには注意が必要です。
バッテリーや発熱の対策
バッテリー→3DのMMORPGは低画質では長時間プレイ可能
先ほど説明したように、3DのMMORPGはCPU/GPUの処理が多いので、その分電力を使います。
そのため、3DのMMORPGはプレイ時間が2〜4時間しかできないとかなり少なめの印象です。
一方で軽量級の2DのMMORPGでは7時間以上もプレイすることが可能で、大変快適でした。
もし3DのMMORPGを長時間プレイしたい場合は、近くにコンセントがあれば、付属の電源で充電しながらプレイをし、近くにコンセントがない場合には、本体の設定や、ゲーム内の設定で画質を最低レベルにすることや、20V/3.25A(65W)以上が出力できるバッテリーチャージャーで充電しながらプレイすると良いでしょう。

発熱→グラフィック設定を上げすぎないように注意。気になるならファンコンを調整
ASUS ROG Ally Xの冷却は省スペース化、冷却効率化が優れておりますので、通常使用では発熱は特に気になりません。
しかし、グラフィック設定を高画質などの高画質にすると、本体の背面が熱くなります。
高画質にすると、その分GPUの処理が増えるため、消費電力も高くなり、発熱をするというわけです。
画質にこだわったプレイをする場合、プレイ時間が短くなることを踏まえて、ファンコントローラーの設定を見直すとよいでしょう。CPUの温度により、ファンをどの程度回すのかを詳細に設定が可能です。
省電力設定→長くやりたいならサイレントモード+FPS制限で消費電力を抑えると良い
ASUS ROG Ally Xは以下の4つのモードが存在します。
- Turboモード(25W)
- パフォーマンスモード(17W)
- サイレントモード(13W)
- 手動モード
モード設定の右側の数字を見てわかるように、消費電力がサイレントモードとTurboモードでは約2倍程度異なります。
そのため、MMORPGを長時間プレイしたい場合には画質は最低に近い画質にしつつ、サイレントモードでプレイすることをおすすめします。
また、本体にFPS制限の機能があり、概ね60fpsあればMMORPGは純分なことが多いので、60fpsで設定もしくは30fpsで設定しましょう。
外出をしていると、太陽などの明かりで見えない場合もありますので、その際は「コマンドセンター」で明るさだけを調整しましょう。
※明るすぎると、その分消費電力も増えてしまうことも注意が必要です。
まとめ:MMORPGプレイヤーにとってのROG Allyの価値
ROG Allyは「MMORPGのサブ環境」として非常に有用です。
- 外出先でもデイリーや狩りなどの作業ができる
- 「Windows11」搭載なので、どんなゲームでもインストールできる
- 設定調整次第で最新タイトルも十分動作可能
ただし、長時間のプレイやチャット中心プレイには据え置きPCが有利。
ROG Allyは「気軽にどこでもMMORPGを続けたい人」や「寝転がってプレイしたい人」にはベストな選択肢と言えます。
是非、この機会に購入してみてはいかがでしょうか?
それでは良きMMOライフを!
